ナミビア、世界で一番多くチーターが生息する国

お元気ですか。日本ではもうすぐゴールデンウィークが始まりますね。まだ雪が残る山と、明るい新緑の森を思い出します。去年二本松訓練所で過ごした新緑の季節もきれいだったな。

ナミビアは真夏が終わって、少し過ごしやすくなってきたのかもしれません。私はイースターの4連休を使って、オチワロンゴという町へ行ってきました。

オチワロンゴには「Cheetah Conservation Center」という場所があります。日本語で言うと「チーター保護センター」あれこれ書きたいことがあるのですが、まずは施設で見たチーターの様子を写真で紹介します!

チーター、かわいい…

チーターの主要生息地、ナミビア

現在世界全体で、野生のチーターの生息数は10,000頭を下回ると言われています。そのうち3,000頭がナミビアに生息し、ナミビアは世界で一番多くのチーターを有する国となっています。ナミビアは自国のことを “The Cheetah’s Capital of the World” と称し、誇りを持っています。チーターの保護に貢献しているのが「チーター保護基金」が運営する「チーター保護センター」です。センターは、世界全体のチーター生態学研究を牽引する存在であり、ナミビアにおけるチーターの個体数保護のための教育機関としても活動しています。

ここで知ったことでとても驚いたのが、
「この100年でチーターの数は90%減少した」
ということです。現在チーターは「絶命危急種」に指定されていますが、より絶滅の恐れがある「絶命危惧種」に指定すべきとの声が上がっています。

「チーター保護センター」の概要

保護センターの活動は主に「研究」と「教育」に分かれます。このセンターには、
・生態、繁殖、遺伝子に関する研究所
・家畜を守る犬の育成施設、モデルファーム
・チーターの生態やセンターの活動を紹介するミュージアム
・野生に戻せないチーターの飼育施設
・宿泊施設(ロッジと学校団体向けのホステル)などがあります。

今回私は、「チータードライブ」というアクティビティに参加しました。サファリカーのような車に乗り、ゲートを通ってチーターに会いに行きます。

そしてラッキーなことに、ロッジの宿泊者が同じ時間にチーターの餌やりをするというので、チーターが走っている姿と、食べている姿も見られました!!

走れ~!
餌やり前には車を追うように走らせます
こちらは餌やりカー
肉をゲット!
木陰まで持っていって食べていました

一人ではチーターランの予約ができないので諦めていましたが、本当に今日来てよかった…!!

チータードライブでガイドさんが教えてくれたこと

・施設には35匹のチーターがいる。
・野生に戻るチーターと、野生に戻せないチーターがおり、チータードライブで会えるのは、野生に戻せないチーターである。

・野生に戻せないチーターのうちの一匹は、ペットとして飼われていたが、家中を散らかすので鶏用のゲージに入れられていたため、走ることができなくなっていた。
施設に来てからリハビリを受け、走れるまでに回復した。

・チーターは陸上生物最速スピードで走ることができ、トップスピードは時速110-120キロになるが、そのスピードは3秒ほどしか維持できない(200-400メートル)

・チーターは走るために莫大なエネルギーを必要とするため、狩りをしたあと休む必要がある。その間にライオンやハイエナに獲物を取られることもある。

・チーターの口は小さく、獲物の急所を狙って噛みつくが、歯への負担が大きい。そのため野生のチーターは7,8歳になると歯を失いはじめ、そのことが命にかかわる。

・チーターは水たまりに来ない。動物の血液で水分を得る

・ナミビアは広大な国土があるが、ファーマーがフェンスを設置していて移動ができない。

・チーターは家畜を獲物にし、食い殺すことから「Problem animal」と考えられ、ファーマーによって駆除されて、個体数を減らしていった。施設では牧羊犬のように家畜を守る犬を持つことを推奨し、家畜とチーター(等の補食動物)のどちらも守ることを提案している。

ミュージアムでもチーターについてたくさん知ることができます!
なぜ補食動物が必要なの?
保護の意味とは?
生態系って何?
など、理科の教科書で見たやつだ!という情報がたくさんあって、勉強になりました。

保護の意味を伝える展示

最後にチーター保護センターへの行き方

施設はクリスマスの前後以外は年中無休とのことで、私もイースターサンデーに行きましたが大丈夫でした。
場所はオチワロンゴの町からWaterburg plateau 方面に未舗装路を45km行ったところにあります。

私はタクシーに600NDを支払って行ってもらいました。

アクティビティは二人以上からインターネットで予約できます。チーターランは3日前までの予約が必要です。

お一人さまは9時頃に行ってみて、他の訪問者と一緒にアクティビティに参加するのがいいと思います。

私も一人だったので、
7時半タクシーで宿発
8時ガソリンスタンド出発
8時45分施設到着
9時半からのチータードライブに参加
というような感じでした。

(8時からのチーターランに参加する場合はさらに早く出発する必要があります)

今回は行かなかったWaterberg plateau も野生動物に会える場所なのだそう。任期中にまたオチワロンゴに来てみたいと思います。

かわいい耳✨にはタグがついています。