マスコングレス②先生達もまた主役

1学期の最後の1ヶ月は、私も授業を持たせてもらっていました。
その時の印象
・自由に発想する算数は行われていないようなので「考えてみよう」と言っても子ども達が困る。
・繰り上がり、繰り下がりが怪しい子がいる
・かけ算を暗記していない
・わり算もわかってない
・筆算のやり方がわかっていない
・( )を含む計算で順序を決められない
など
まずは基礎的な計算の力を上げたい。と考えました。

やりたいイメージは公文だった

ナミビアの子達にどんな手法が有効なのかもわからないし…色々試して、結果を出そう。
繰り返しやることで基礎の力を上げていこう。
授業中は時間がないからクラス全体でフラッシュカードをやって、放課後は簡単に解ける問題を積み重ねたい。公文みたいな感じで。

こんな風に思っていました。やってみた結果、私が全体に示すフラッシュカードって計算に関してはあんまり意味ないかな、と途中で思うことになります。最近は知識理解の部分にだけフラッシュカードを使用中。この辺の試行錯誤についてはまた追って。

ザンビアで「Kyozai Kenkyu」というのが行われているらしい

マスコングレスにザンビアから日本人の専門家の方が来てくれました。ザンビアでの取り組み「教材研究」についてお話を伺いました。

授業を計画し、お互いに見合い、振り返りをする。先生達が授業のスキルを上げるために授業を研究する機会なのだそうです。この取り組みは15年ほど前から始まって、日本の支援もあったけれど今は自国の力で回っているとのこと。

すごい!!!

他にも教員免許の更新の制度や、カリキュラムの整理など、教育をよくするために変えてきたことを伺いました。

すごいなぁ…

そして、言われたことは、「日本人らしい授業をしたらいいと思う」ということ。好きじゃないという人も絶対いるけど、日本流のよさもあるからとのこと。
導入の工夫と課題把握、身近なものを使うこと、自力解決と比較検討、まとめ…こうやって書くと全部は無理かなって気もするけど…笑

今まで、日本での経験は忘れよう、めあてもまとめもいらない、彼らに必要なのは練習の機会だ、と思っていた考えを少し変えて、練習の時間と授業の時間を分けようと思うようになりました。これはターム2でやっていきたいことの一つ。

先生達とポジティブな意見交換ができるのが理想

そして…とにかく子ども達の結果を、というよりも、先生達とももっと関わらないといけないなと思いました。私の学校はナミビア人のボランティア教員も入っていて、私も他の先生も空きコマがある環境。低学年は学級担任制なので厳しいかもしれないけれど、高学年の先生なら授業を見合うことができると思う。

私自身、見てもらうのは緊張するし不安だけど、見合うことが、よくすることって思えて、ポジティブな意見交換ができれば、学校にとってすごくいいこと。ザンビアのように15年積み重ねて、研究授業が当たり前になり、自国で回るようになったら本当にすごいことだ。子ども達が主役って思っていたけど、先生達もまた主役だなと思うようになりました。

今回のマスコングレスで、今までの考え「基礎的な計算の力を上げて、とにかく結果を出す」から、「日本でやっていたことを生かして先生達と一緒に」に変わった。正直技術移転できるほどのスキルが自分にあるのか?って思う気持ちがあるけれど、ポジティブな気持ちでやってみようと思います。